
増えています飲酒歴のない生活習慣からの肝機能異常
日本で今肝臓癌や肝硬変(慢性的な肝臓のダメージにより肝が硬くなること)の原因として
生活習慣病の乱れが原因とされる脂肪による肝機能異常の患者さんが急増しています。
アルコールを飲まない 肥満・糖尿病・高血圧・脂質異常症などがある患者さんに診られ
MASLD(マッスルド・代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)という病名が新しく提唱されています。


アルコールをどのくらい飲むと肝機能異常になるのか

生活習慣病からのMASLDが増えている一方でアルコールによる肝障害も増えてきています。
過度のアルコール飲酒による肝臓の機能異常はMetALD(アルコール関連肝疾患)と診断されます。
危険が高まるアルコール量は
- □男性で週にアルコール 210g(毎日 350mlの缶ビール3本)以上の飲酒量
- ■女性で週にアルコール 140g(毎日 350mlの缶ビール2本)以上の飲酒量
を越える飲酒を継続するとアルコールによる肝機能異常・障害が起こってくると考えられています。
FIB-4 index(肝臓の硬さ)を知りましょう!
FIB-4 index(フィブフォー・インデックス)を知っていますか?
日本肝臓学会が簡単に肝線維化(肝臓の硬さ)の進み具合を評価するために推奨しているスコアです。
血液検査で簡単に測定できます。
AST値・ALT値・血小板数・年齢の4項目を組み合わせて計算し、当院でも積極的に使用しています。


脂肪肝を含めた肝疾患は病態がかなり進行するまで自覚症状が現れないため
気が付いたときには手の施しようがないという状態にならないようにこのスコア値が高くなっていないか
早めに血液検査をチェックして肝機能異常の早期発見と経過観察をおこなうことをおすすめします。
治療・検査のポイント
- ◎血液検査を行いFIB-4index>1.3を超える場合には積極的に腹部エコー精査を行う
- 〇体重の約5-7%を減量することで肝機能を改善し、早期から肝臓の線維化を予防する
- 〇アルコール・糖質の多い飲料(カルピスやコーラ、炭酸飲料)を控えお茶・水・ブラックコーヒーなどの飲料へ変更することも効果的です
治療の基本は薬物療法よりも生活習慣の見直しと減量、アルコールを至適量に調節することです。



当院では肝臓専門医への紹介タイミングに加え、個人個人に合わせたオーダーメイドでのアドバイス・診療を行っています。

健診で脂肪肝を指摘された方はまずは一度採血でFIB-4 index(肝臓の硬さ・繊維化の進み具合)を測る事をご相談ください。
Web予約・Web問診が便利です。

よこえ内科循環器・美容形成外科クリニック
院長 横江 洋之