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循環器内科

心不全(心臓病)の患者さんは骨粗鬆症になりやすい

心臓病で最も多い心不全と骨折の因果関係が明らかになっています。

皆さんは心不全の患者さんは健常な方に比べて骨折が起こりやすいことを御存じでしょうか?

骨粗鬆症は、高齢者の骨折の主な原因となっており、入院している心不全の患者のなんと40%もの方が骨粗鬆症を抱えていることがわかっています。

これは地域在住の一般高齢者よりもとても高い数値になっています。

高齢者が骨折するといっきに体力が低下し、寝たきりの一因になります。

なぜ心臓病だと骨がもろくなるのか?

心不全・心臓病の患者さんが骨粗鬆症になりやすい理由は、一般的なリスク因子である加齢(ホルモンの影響)や腎機能障害、運動不足が影響してきます。

医学的には少し難しいのですが、大きく分けると3つあり

  • ① 内分泌系の因子であるレニン-アンジオテンシン・アルドステロン系の活性化による破骨細胞の賦活化(骨がもろくなる)
  • ② ビタミンD欠乏による腸管からのカルシウムの吸収の低下(骨の材料が不足する)
  • ③ 心臓機能低下による組織低灌流、低栄養状態、酸化ストレスや炎症性サイトカインによる骨吸収の活性化の影響(骨がもろくなる)

などの心臓病悪化による要因が大きく関与していると考えられています。

心不全の薬剤が骨密度に影響することも

また、心不全の患者さんが使用する薬剤の中には、骨密度を低下させる恐れのあるものがあります。

特に、尿の排出を促進する「ループ利尿薬」には腎臓でのカルシウムの排出を増やす作用があり、血液を固まりにくくする「ワルファリン」にはビタミンKの働きを妨げる作用があります。

これらの作用はいずれも骨粗鬆症のリスクを増やすことが分かっています。

当院では従来の良く使用されていたこれらの薬を必要最小限とし、骨密度低下予防も意識した最新の医療エビデンスによる心不全治療に積極的に取り組んでいます。

放置すると死亡や入院のリスク・寝たきりリスクが増加

心不全における骨粗鬆症は、骨折の原因だけでなく、死亡や再入院のリスクも増加させます。

心不全の患者さんを対象にした研究では、この悪液質の状態で骨密度が減少することが分かっており、心不全における骨粗鬆症は心臓悪液質の一面と捉えることができます。

心臓病と骨密度がこんなに深い関係にあるとは・・・

当院の骨密度(骨塩定量)検査

当院では心臓病・心不全の患者さんにも必ず骨密度を一度は測定するようにお奨めしています。

循環器内科を専門としていますが、心臓に関連の深い骨密度検査にもしっかりと対応しています。

痛みもなく数秒で座ったまま詳細な骨密度が計測可能で、判りやすいレポートを作成します。
当院の骨密度検査は被ばくも極めて少なく、高齢の方でも負担が少ない検査です。

検査結果を元に病気を増やさない方法を考えます

安心してください。当院では骨粗鬆症も心臓病の一因と考え、しっかりと治療していきます。

治療は大きく分けて3つあります。

  1. カルシウムの吸収を良くするための投薬
  2. 骨を強くするための内服薬・注射
  3. 食事療法(カルシウム、ビタミン、リン、マグネシウムの摂取方法)

さらに大切なのが運動(筋力を維持し骨に刺激を与える)適度な日光浴などの生活でできる予防策です。

患者さん個人毎にオーダーメイドで指導を行っています。いつでも気軽にご相談ください。

Web予約が便利です。是非ホームページからWeb予約・問診にご協力ください。

長岡京の内科・循環器・不整脈の専門医

よこえ内科循環器・美容形成外科クリニック

院長  横江 洋之

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