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循環器内科

冬には重症の心筋梗塞が多い

国立循環器病研究センターの研究グループが消防庁の救急搬送された方のデータ(約20万件の心臓由来の心停止)を解析すると、10月から4月頃にかけて心筋梗塞の最重症型である心停止の発生が多いことが解っています。

私自身、夜間にオンコール(緊急招集)で20年以上にわたり心筋梗塞の患者さんの緊急カテーテル治療を幾度となく行ってきましたが、やはりこの年末年始の寒い時期重症な心筋梗塞の方への治療が多かったと記憶しています。

最近話題となったヒートショック

ヒートショックは医学用語ではありませんが、最近中山美穂さんの急逝のニュースでこの言葉を耳にされた方もいると思います。

冬に心筋梗塞や脳卒中が多い理由としては寒冷刺激による血圧の上昇、特に暖かい屋内から特に寒い部屋や屋外に移動する際の血圧の急激な変化(上下動)が考えられています。

このようなヒートショック(温度による血圧の急激な変化)がストレスとなり心臓や血管に負担をかけ、心筋梗塞を起こしやすくなります。

また、寒さで心臓の血管(冠動脈)壁が過剰に収縮し血流不全が生じることも心筋梗塞の一因である考えられています。

心筋梗塞は、心臓の血管(冠動脈)が閉塞するためにおこり、心臓の機能が急激に低下したり、重症の不整脈を合併することで突然死に至る原因となります。

これからますます寒い時期を迎えるにあたって、心筋梗塞の予防、特に寒冷地や震災地の仮設住宅では防寒対策が重要と考えられます。

ヒートショックを防ぐために

  • □冬場は脱衣室と浴室を十分に暖かくしておくこと。
  • □入浴前後にコップ一杯の水分を補給すること。
  • □熱すぎる湯(42~43度)は血圧が上昇しやすいので、風呂の温度は38~40度と低めに設定すること。
  • □高齢者や心臓病の方が入浴中は、外から声を掛け大丈夫かチェックすること。
  • □寒い野外に出る時は、防寒着、マフラー、帽子、手袋などを着用し、暖かくすること。

〇特に今流行の高温サウナは、高齢者や生活習慣病のある方にはリスクがあり注意が必要です。

まず何より生活習慣病のコントロールが重要

高齢者(65歳以上)の方

心臓病の方

生活習慣病(高血圧・脂質異常症・糖尿病) の薬を飲まれている方

はヒートショックを防ぎ、病気を増やさないためには病気そのもののコントロールが一番重要です。

投薬だけに偏らない生活習慣から食事指導まで一人一人に合わせた適切なアドバイスを行っています。

受診にはクリニックのホームページから Web予約・Web問診 が便利です。

いつでもご相談ください。

長岡京の内科・循環器・不整脈の専門医

よこえ内科循環器・美容形成外科クリニック

院長  横江 洋之

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